『Start Line Preface』感想

 『<Start>>Line Preface』は望星螢さんが小説を、きゃしーさんがイラストを担当なさっている小説の同人誌です。
 ジャンルはヒューマンドラマ。Webで連載なさっていらっしゃるのは、「カクヨム」さんと「ノベルアップ+」さんです。
 


はじめに
 良質な清涼飲料水、そう感じさせる物語でした。
 読み終えた相手の心を澄み渡らせる、称賛したい一作です。

感想
 今回の主人公である、アルシド・ニクスさんの成長を軸として、そこを揺らさずに書き終えられる筆力がとても安定したものでした。
 文体も緻密であり、泰然。派手な技巧などで読者を動揺させることはなく、ワンシーンずつを確実に考えて書かれている印象を受けました。

 一年という時間の中で、アルシドさんが急激ではなく、他者との関りも経て、辛い過去に向き合うまでの過程には緊張していきます。
 ですが、向き合うまでに友と呼び、肩を並べられる存在がいるまでの成長が力となり、過去を受け止められた場面は本当に良かったです。
 アルシドさん以外のキャラクターである、イージオさん、エリーさん、ゼークトさん、ベルナデッタさん、ルークスさんもそれぞれ行動する信念といったものが感じられて、「好きだなあ」とやりとりなどを見ていると微笑ましくなります。

 繊細かつ丁寧な挿絵も本文と綺麗に適合していました。
 レイアウト全体のバランスがとても良いです。読んでいてストレスがまったくありませんでした。

好きなところ
 忌み子とされていたベルナデッタさんが自分の「聖星力」を扱って、子供を助けたシーンです。
 否定の中にいたベルナデッタさんが、自他ともに己を見つけ直せた場面は胸に沁みました。

好きなキャラクター
 ルークスさんが特に好きです。
 適切な助けと、アルシドさんたちをはじめとする少年少女らを見守る姿勢に好感を持ちました。
 これから、彼の話になりましたら、どのように印象が変わっていくのかが楽しみです。

最後に
 カッターシャツの描写などに拘りを感じました。
 挿絵も含めて、登場するキャラクターそれぞれに個性を持たせるのがとても上手でした。

感想
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